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サブスクで顧客との継続的な関係支援

 ビープラッツ社長 藤田 健治さん(51)

 --製品やサービスなどの利用料を課金する「サブスクリプション(サブスク)」を始めるためのプラットフォーム「ビープラッツ」が注目を集めるが、サブスクをプラットフォーム(基盤)化させたきっかけは

 「パソコンのソフトウエアの販売手法がパッケージからサブスク主流になる時期からサブスクに携わってきた。電力や通信などの規制緩和で新電力会社やMVNO(仮想移動体通信事業者)といった代理店ビジネスが普及してきたことを受けて、電力や通信に限らずすべての代理店ビジネスに使えるサービスということでサブスクのプラットフォームを作り上げた」

 --ビープラッツの仕組みやメリットは

 「顧客のユーザー登録やプレミアムプランへの変更などの手続き管理や、料金請求などの運営を支援するシステムで、システムを使ってもらった分だけ支払ってもらう形で提供している。サービスや物ごとにシステムを開発するビジネスモデルだと、発注コストだけでなく、導入後の改善や維持コストもかさむ」

 --トヨタ自動車系の車両の定額利用サービス「KINTO(キント)」にも採用された

 「スピード感を持って始められるので、新規事業としてサブスクを始める際に導入してもらうケースが多い。キントの場合は会社設立時点からサービス開始時期が決まっていて、半年足らずでスタートすることができた」

 --今後、どういった企業に導入を促すか

 「地方の中小企業もデジタルトランスフォーメーションに取り組むべきだと考えており、当社の事業所がある北九州市と協力して、同市の企業が工場作業などを自動化するロボットやシステムを貸し出すサービスでもビープラッツは採用された。サブスクは課金にとどまらず、顧客と継続的に関係を持ち続けることが重要だ」

                   ◇

 ふじた・けんじ 東工大卒。1992年三井物産入社。同社退社後、2006年11月にビープラッツ設立し現職。三重県出身。

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