携帯販売、現金還元が再燃 奨励金是正論議、大詰めで“駆け込み”?
更新年末商戦期を迎えたスマートフォンなど携帯電話販売の現場で、一時は沈静化した巨額キャッシュバック(現金還元)商戦が再燃している。携帯電話料金引き下げや過度の販売奨励金是正などを検討する総務省の有識者会議は16日に報告書を取りまとめるが、大詰めを迎えた議論をよそに携帯電話販売店は多額の現金や商品券で他社からの乗り換えを促す販売手法を続ける。
最大32万円も
「最大32万円キャッシュバック」。師走を迎えた東京都内の携帯電話ショップでは、他社からの乗り換え客を対象に4人で最大32万円の現金や商品券がもらえるポスターが人目を引いている。札幌市の地下街でも「2人で最大12万円 当日現金渡し」を売りに乗り換え客を誘う。
NTTドコモなど携帯電話事業者は2013年12月~14年春の年末・年度末商戦で、番号持ち運び制度(MNP)を利用して他社から乗り換える利用者を対象に、販売店に支払う販売奨励金を積み増してキャッシュバック商戦が繰り広げられた。各社がその後自粛したものの、再び多額の現金や商品券が乱れ飛ぶ事態となっている。