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ダイハツがマレーシアで低燃費の小型車発売 82万円と最安値に

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ダイハツがマレーシアで低燃費の小型車発売 82万円と最安値に

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ダイハツ工業がマレーシアで発売した低燃費・低価格の小型車「アジア」(同社提供)  ダイハツ工業は16日、マレーシアで小型車「アジア(AXIA)」を発売したと発表した。軽自動車で培った低燃費・低価格技術を応用し、排気量998ccのエンジンで、燃費性能は1リットル当たり21.6キロ。価格は2万4600リンギット(約82万4千円)からと同国内の四輪乗用車で最安値に抑えた。

 ダイハツはマレーシアで約3割のシェアを持つ最大手だが、厳しい競争が続いている。低価格・低燃費車の投入で勝ち残りを図る。

 「アジア」は、ダイハツとマレーシア政府が合弁で設立した国民車メーカー「プロドゥア」が8月に稼働させた新工場で生産している。部品の現地調達率を95%まで高めたほか、新工場では自動化を進めるなど日本の生産ノウハウを導入して従来の工場に比べコストを3割引き下げ、低価格を実現した。月間販売目標は8000台で、同社としては最量販車種になる見込み。

 ダイハツがインドネシアで昨年発売した低価格の小型車「アイラ」をベースに、エンジンを改良して燃費性能を改善したほか、猛禽(もうきん)類をイメージしたつり目のヘッドライトなど現地で好まれるデザインを採用した。

 また、マレーシア政府が新たに導入したエコカー政策に適合する同国初のモデルになる。小型車の場合、燃費性能が1リットル当たり20キロを上回ることが条件で、法人税減税を受けられる。

 プロドゥアはマレーシアで年間20万台(2014年見込み)を販売する最大手。ただ、ダイハツの親会社であるトヨタ自動車やホンダなど日本勢が攻勢を強めるなか、マレーシア政府による関税引き下げの動きもあり、国民車メーカーの座が脅かされている。ダイハツでは「これまで国民車として優遇されていたが、自由化後も生き残れるように低価格・低燃費のモデルに力を入れたい」としている。

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