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資生堂・魚谷改革第1弾 世界ブランド新美容液、9月発売
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マーケティング改革第1弾の美容液を発表する資生堂の魚谷雅彦社長=8日、東京都中央区 資生堂は8日、同社の海外事業を牽引(けんいん)するグローバルブランド「SHISEIDO」の美容液の新製品を9月1日から世界各地で順次発売すると発表した。1日に就任した魚谷雅彦社長が昨年4月にマーケティング統括顧問に就いて以降、重点的に進めてきたマーケティング改革で送り出す第1弾商品。魚谷社長は「欧米の高級ブランドと戦えるように企画した」と自信をみせ、世界市場で資生堂製品の浸透を急ぐ考えを強調した。
新製品の「アルティミューン パワライジング コンセントレート」は、年齢や人種を問わずに肌が本来持つ防御機能などを引き出すのが特徴という。秋の新製品は夏頃に公表するケースが多いが、魚谷新体制を象徴する商品として創立記念日に合わせて発表した。国内の一部百貨店では7月30日に先行発売する。税込みで30ミリリットル入りが8640円、50ミリリットル入りが1万2960円。
同社はSHISEIDOを重点ブランドの一つとして2009年1月から展開し、海外での販売は現在までに世界89カ国・地域に拡大している。
魚谷社長は「『おもてなし』を体現するサービスを世界で展開するブランド」とした上で、新製品について「最先端の技術を用い、パッケージもデザイン性が高くインパクトがある」と述べ、SHISEIDOの強化につながる商品との認識を強調した。
会見の席上、魚谷社長は昨年発表した16年度まで3年間の中期経営計画を見直すことを明らかにした。15~17年度の中期経営計画の作成に既に着手したといい、魚谷社長は「もう一度深く切り込み、改革が実現できるかを見直す」と説明した。
社内改革にも触れ、「マーケティングやイノベーションの能力を高めていく」と強調した。