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国内化粧品、海外ブランドに対抗 新商品続々、高価格帯を強化
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コーセーが展開する高付加価値ブランド「コスメデコルテ」=東京都中央区の松屋銀座 国内化粧品メーカーが、高価格帯のブランド戦略を強化している。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」効果を追い風に、9月の全国百貨店売上高で化粧品は前年同月比1.4%増と7カ月連続でプラスと好調だ。日本勢は、客単価をアップし、先行する仏シャネルなど高級ブランドを擁する海外勢への巻き返しを期す。
都内の百貨店化粧品売り場で、コーセーの高付加価値ブランド「コスメデコルテ」の販売員は「5万円以上の価格帯は好調です」と話した。特に2万円以上の高級ライン「AQミリオリティ」シリーズの美容液やクリームは絶好調で、4~9月の販売実績は前年同期比1.7倍だ。
資生堂も最高級ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」や、「SHISEIDO」の最高級スキンケアライン「フューチャーソリューションLX」シリーズ(5250~3万1500円)の商品群を拡充。今月1日にはボディークリームの新商品(1万3650円)を投入した。
ポーラ・オルビスホールディングスも9月、基幹ブランド「ポーラ」で最高級の美容液「B.A グランラグゼII」(7万5600円)を発売した。
だが、アベノミクスの恩恵を大きく受けるのは高級ブランドで先行する海外勢だ。
高島屋によると、5~10月の化粧品売上高の伸び率は、仏シャネルやクリスチャン・ディオールが前年同期比7%増に対し、資生堂は3%増、コーセーは1%増と伸び悩んでいる。