SankeiBiz for mobile

「モノづくり革新に終わりはない」 マツダ次期社長・小飼雅道氏

ニュースカテゴリ:企業の自動車

「モノづくり革新に終わりはない」 マツダ次期社長・小飼雅道氏

更新

 「日本、マツダが誇るモノづくりの現場や購買などを経験した、何事にも動じないバランスの取れた好人材」。山内孝会長兼社長は小飼雅道新社長について、こう太鼓判を押す。3月末に社長就任の打診を受け、決断した。

 これまで、主力生産拠点の山口県防府市の防府工場長を務めるなど、主に生産畑を歩んできた。国内生産の約8割を輸出する同社で、1ドル=77円の円高水準でも利益の出るクルマを作れるよう生産改革を進めた。

 今後についても、「モノづくり革新に終わりはない」ときっぱり。国内工場で工法、生産構造の改革をさらに進め、海外工場に技術移管させる考えだ。

 課題については「顧客志向」を挙げ、「販売店や開発現場にも積極的に足を運び、『見に行く』『聞きに行く』『感じる』ことを大事にしたい」と抱負を述べた。

 このうえで、「マツダならではの商品を出し、いい車だといってもらいたい。そういう会社にしていきたい」と語った。

 座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。ラグビー部部長としての顔も持つ。2013年3月期に5年ぶりに最終損失が黒字転換を果たすなど、業績が改善するなか、「全社一丸となれる会社」を作る。チームプレーで、きらりと光るマツダを引っ張っていく。(飯田耕司)

 昇格人事

 マツダは9日、小飼雅道取締役専務執行役員(58)が社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格する人事を発表した。山内孝会長兼社長兼CEO(68)は会長に専念し、金井誠太副社長(63)は副会長に就く。いずれも6月25日の株主総会後の取締役会で正式決定する。

 【プロフィル】小飼雅道(こがい・まさみち) 東北大工卒、1977年マツダ。執行役員、常務執行役員などを経て、2010年6月から取締役専務執行役員。長野県出身。

ランキング