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トヨタ専務「今こそ中国を愛する」 反転攻勢、日本車の勝算は?

ニュースカテゴリ:企業の自動車

トヨタ専務「今こそ中国を愛する」 反転攻勢、日本車の勝算は?

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 中国広東省の広州市で22日、国際的な自動車展示会「広州モーターショー」が開幕した。日本政府による沖縄県・尖閣諸島の国有化を機に頻発した反日デモを受け、中国での派手な宣伝や販促活動を手控えてきた日系メーカー各社は、あえて過去最大級の展示ブース面積を確保。大きく落ち込んだ中国市場での販売回復に「反転攻勢をかける」(マツダの山田憲昭常務)ため、今回のショーで勢いをつけたい考えだ。

 「中国最重要!」。この日の記者会見で、トヨタ自動車の大西弘致専務はカタコトの中国語ながらこう気勢を上げた。大西氏はさらに「困難な今こそ中国を愛し、中国のため決してぶれることなく事業を続ける」と前のめりとも思える姿勢を強調した。

 日産自動車は中国専用ブランド「ヴェヌーシア」の電気自動車の量産モデルを初公開。同社は、反日デモで壊された車両の修理費用を負担する制度もいち早く導入している。

 中国自動車工業協会の調べでは、中国での10月の日系メーカー新車(乗用車)販売台数は前年同月比で59.4%減という大幅なマイナスとなった。

 ただ、マツダの山田氏は「10月から11月にかけて回復傾向にあり、来年4~6月期には平常に戻るのではないか」と期待感を示す。

 欧米や韓国、中国メーカーも最新のエコカーなどを展示。今年の販売台数が1900万台と見込まれる世界最大の自動車市場で、各国有力メーカーのシェア競争が一段と激化しそうだ。主催者は12月2日までの会期中に入場者50万人を見込んでいる。(広州 河崎真澄)

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