ガンダムの世界観をより感じてもらうための工夫で、こうしたディテールの細かい演出効果もあり、カフェは２０１０年４月のオープン以来、アニメファンや観光客でにぎわっている。

　制服は劇中に登場する連邦軍の制服を模したデザインになっている。カフェを運営するバンダイによると、ガンダムの世界観を再現することに重点を置き、カフェで使用するための機能性や着やすさ、洗濯しやすさなどを考慮して作られたという。

　制服には冬服と夏服があり、夏の制服は七部袖で素材も薄く、涼しさを感じられるようになっている。着用する片木菜緒さん（２１）は「連邦軍の女性兵士になったような気分になり、気持ちも引き締まります」と、劇中の登場人物になりきり客を案内する。

　また、普通のカフェとしても気軽に利用してもらうよう、この制服はレジカウンターで接客するスタッフ１人のみが着用。その他のスタッフは黒を基調にした動きやすく親しみやすいカフェ風の制服となっている。こちらは、袖にガンダムの頭部をデザインしたオリジナルのエンブレムがワンポイントに入っているのが特徴だ。

　また、お酒のメニューも提供される夜は、白シャツと黒ベストの制服に着替え、バーテンダー風の仕様に変わるのも面白い。ガンダムＯＯ（ダブルオー）の主人公、刹那のファンという飯塚優子さん（２８）は「大好きなガンダムがデザインされた制服で働けてうれしいです」と満足げ。昼と夜、それぞれの雰囲気に合わせた制服の変化も、ファン心をさらにくすぐるのかもしれない。