2021.11.23 08:57
【ワシントン=塩原永久】バイデン米大統領は22日、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に、現職のジェローム・パウエル氏を再任することを明らかにした。副議長には現理事のラエル・ブレイナード氏を昇格させる。ホワイトハウスが発表した。バイデン氏は、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた米国経済の早期回復を実現したパウエル氏の実績を重視し、続投を決めた。
バイデン氏はFRB議長人事の最終選考段階で、パウエル氏とブレイナード氏を候補とし、今月初め、両候補と面会して人事を検討していた。
パウエル氏は弁護士出身で、投資銀行や米財務省幹部を歴任。2012年からFRB理事。トランプ前大統領(共和党)の指名を受けて18年2月に議長に就任し、22年2月が1期目の任期となっていた。
パウエル氏は雇用回復を進めるための金融緩和に積極的な「ハト派」とされ、昨年3月に事実上のゼロ金利政策などの大規模な緩和策を決定。米国債を買い入れて市場に大量の資金を流す量的金融緩和策については、今月初めに緩和縮小を決めるなど、手堅い政策運営を進めていた。