2013.8.20 05:30
22日からブルネイで開かれる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉会合に向け、日本政府が準備を本格化している。甘利明TPP担当相は19日、22、23日の閣僚会合に先立ち、来日した米国のフロマン通商代表と都内で会談し、交渉の年内妥結に向けて連携を確認。鶴岡公二首席交渉官ら交渉団は同日深夜、ブルネイに向けて出発し、今会合で焦点となる関税撤廃・削減などで国益確保に万全を期す。
甘利氏とフロマン氏は昼食を交え、約1時間協議した。鶴岡氏ら交渉団幹部も同席し、知的財産などの分野で両国の協力について話し合った。
甘利氏は会談後、「交渉を成功裏に妥結するために精力的に協力していく」と述べた。菅義偉官房長官や岸田文雄外相も19日、フロマン氏と会談するなど、安倍晋三政権が日米連携を重視する姿勢をアピールした。
これに対し、フロマン氏は同日、都内の日本記者クラブで記者会見し、「全体で年内に妥結するのがゴールだ」と述べ、交渉21分野すべてで年内に合意する目標を改めて強調。
10月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合を「大きな節目」として、ブルネイ会合での議論の進展に期待を寄せた。
ブルネイ会合では閣僚会合後、24~30日に首席交渉官会合を開き、年内妥結へ作業を加速する見込みだ。
ただ、年内妥結へのハードルは高い。日米など参加12カ国は先月のマレーシア会合で、利害が錯綜して難航する関税撤廃・削減の議論加速で合意した。
遅れて参加した日本は、ブルネイ会合で、初めて関税交渉に合流することになる。政府は関税撤廃・削減の最初の提案を関係国に伝達。コメなど農産品5分野の関税率を「未定」として相手国の出方を探りつつ、2国間交渉などで農産品5分野を例外とするよう求める方針だ。
鶴岡氏ら交渉団は20日に現地入りし、首席交渉官会合に備えるが、限られた時間の中でどこまで主張を反映できる。日本にとって「正念場」(甘利氏)となる。