海外情勢

中国、8月景況感はデルタ株拡大で5カ月連続悪化

 【北京=三塚聖平】中国国家統計局と中国物流購買連合会は31日、景況感を示す8月の製造業購買担当者指数(PMI)が、前月より0・3ポイント低い50・1だったと発表した。低下は5カ月連続。感染力が強いインド由来の変異株(デルタ株)の感染拡大が続いたことが響き、新型コロナウイルスが直撃した昨年2月以来の低水準に落ち込んだ。

 好不況を判断する節目の「50」は18カ月連続で上回ったものの、各種の指標は低下や横ばいを示した。特に新規受注に関する指標は49・6と18カ月ぶりに節目の50を下回った。

 中国では7月下旬から各地でデルタ株の感染が広がり、封鎖措置や移動制限をとる地域が増えた。それにより新規受注などが弱含んだとみられる。

 同時に発表した8月の非製造業のビジネス活動指数は47・5で、昨年2月以来の50割れとなった。業種別では輸送や宿泊、飲食などの悪化が目立っており、コロナ対策による影響を強く受けたとみられる。統計局は「各地で起きた感染が、いまだに回復過程にあるサービス業に衝撃をもたらした」と分析した。

 PMIは「50」を上回れば生産や受注の拡大を、下回れば縮小を意味する。

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