国内

静岡、山梨両県知事が富士川汚泥調査で覚書締結 28日から開始

 静岡、山梨両県は27日、両県にまたがる富士川流域の水質や汚泥を調査するための覚書を締結した。国も協力し、28日から富士川やその支流で水を採取。有害物質が含まれていないかなどを調べる。今年度内に結果をまとめる予定だ。

 山梨県の長崎幸太郎知事が27日、静岡県庁を訪問し、川勝平太知事と覚書に署名した。長崎氏は席上、富士川から化学物質が見つかったという一部報道を挙げ、「富士川は両県の県民生活に関わる大河川だ」と述べ、保全のため科学的調査で現状を把握したいとも語った。川勝氏は「分かりやすい形で公表しながら共同で進めていきたい」と応じ、「美しい河川環境に戻したい」と語った。

 両氏は同時に、それぞれの地域特産品を購入し互いに消費を喚起する両県の地域交流事業「バイ・ふじのくに」を念頭に「(富士川調査を通じ)絆をさらに深めたい」と口をそろえた。

 富士川が流れ出る駿河湾では、サクラエビの漁獲量が減少しており、関連を調べるため両県は2年前にも水質調査を実施したが、因果関係は不明との見解を示していた。今回はこれまで対象外だった有害物質の有無や汚泥を新たな調査項目に加え、詳細に調査する。

 締結は7日に予定していたが、3日発生した静岡県熱海市の大規模土石流発生で延期となっていた。

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