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当選「無効」のスーパークレイジー市議「やれるところまでやる」

 1月の埼玉県戸田市議選で初当選したスーパークレイジー君(本名・西本誠)氏(34)が、公選法が定める市内での3カ月以上の居住実態がないとして市選挙管理委員会から当選無効とされたことに関し、県選管が、西本氏が決定を不服として求めた審査申し立てを棄却する裁決をしたことが12日、分かった。西本氏の代理人弁護士が明らかにした。

 西本氏は、代理人弁護士とともに東京都内で記者会見し、裁決の取り消しを求めて14日にも東京高裁に提訴すると表明した。当選無効が確定した場合、落選者のうち最も得票が多かった公明党新人の三浦伸雄氏(38)の繰り上げ当選が決まる。

 西本氏は1月31日の市議選に立候補するため、昨年10月5日に東京都中央区から戸田市に住民票を移した。選挙後の今年2月、居住実態がないとして西本氏の当選無効を求める異議申し出が市選管に寄せられ、市選管は4月9日、調査の結果から「生活の本拠を移したとはいえない」と判断し当選の無効を決定した。

 県選管の裁決は7月9日付。戸田市のアパートの電気、ガス、水道の使用量について「昨年10月から生活を始めたことを裏付ける事情と認めることはできない」との判断を示し、アパートや周辺で「生活の痕跡は発見されず、生活実態はなかったと考えざるを得ない」と指摘した。

 西本氏は記者会見で「司法で争うのは難しいと聞くが、応援してくれる人のことを一番に考え、やれるところまでやる」と述べた。

 西本氏は市議選で、特攻服姿で街頭演説に臨むなどの独自の戦いで注目を集め、当選者26人のうち25番目の912票を獲得した。(深津響、中村智隆)

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