任期満了に伴う静岡県知事選は20日、投開票が行われる。4選を目指す無所属現職の川勝平太氏(72)は「新型コロナウイルスは国難。危機の時にリーダーが交代してはいけない」と主張して継続の必要性を訴え、無所属新人の元参院議員、岩井茂樹氏(53)=自民党推薦=は「県内に閉塞感が広がっている。新しい風を吹かせたい」と県政刷新を主張する。3期12年の川勝県政をどう評価し継続か刷新するかの、有権者の審判が下る。
連合静岡の推薦を得た川勝氏の陣営の中核は県議会野党系会派「ふじのくに県民クラブ」の県議で、立憲民主、国民民主両党が全面支援し、共産党も自主的に応援。立民の渡辺周県連会長や源馬謙太郎衆院議員のほか、無所属で国民会派に所属する、元埼玉県知事の上田清司参院議員も応援のマイクを握った。
岩井氏陣営は自民党が組織を挙げて一丸となって活動しており、党本部から山口泰明選対委員長や石破茂元幹事長、茂木敏充外相らが応援に駆け付けている。
公明党は自主投票としている。
両氏が論戦を交わしているのは、喫緊の課題である新型コロナ対策やワクチン接種推進策、疲弊している地域経済の活性化策、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題など。
コロナ対策では、川勝氏が県として市町のワクチン接種態勢を支援する4カ所の大規模集団接種会場を設置したと強調すれば、岩井氏は県内の接種率が全国で下位に低迷していると指摘して川勝氏の県政運営を批判する。
経済対策では岩井氏が「静岡県にはすばらしいものづくり産業も日本一のお茶もあるのに、売り込みが足りない。稼ぐ力を取り戻す」と主張し、川勝氏は「静岡県は医薬品と関連産業で10年連続日本一だ」と3期の実績を訴える。
リニア問題では、川勝氏は「南アルプスの環境と大井川の水を守る。JR東海はトンネルを掘るときに出た水は流しっぱなし。流量問題は赤信号だ」と国も含めて非難するトーンを上げれば、元国土交通副大臣の岩井氏は「流域全体のことを考える。水の確保と治水はどちらも重要。流域のみなさんの理解なくして工事はできない」と幅広い関係者との対話を強調する。
選挙活動最終日の19日、両氏は大票田の浜松市などを駆け巡り、静岡市内での“マイク納め”まで東奔西走して支持を訴える予定。
投票は20日午前7時~午後8時(一部で繰り上げ、繰り下げ)に1156カ所で行われ即日開票される。10日時点の選挙人名簿登録者数は305万8989人(男150万2865人、女155万6124人)。