国内

KDDI、21日から職場接種開始 首相、経済3団体に協力要請

 菅義偉(すが・よしひで)首相は3日、経団連など経済3団体のトップと官邸で面会し、企業の職場などで行う新型コロナウイルスのワクチン接種に協力を求めた。一方、3日には通信大手のKDDIが職場接種を21日から始める方針を決めるなど企業による対応も拡大。ただ、政府の支援には不透明な点も多く、課題も残る。

 首相は経済3団体との面会で、関係省庁の相談窓口に加え、河野太郎ワクチン担当相のもとに総合窓口を設置すると説明。「政府と経済界が一体となり速やかに進めていく必要がある」と呼びかけた。首相と面会したのは経団連の十倉雅和会長、経済同友会の桜田謙悟代表幹事、日本商工会議所の三村明夫会頭。

 一方、KDDIは3日、21日から職場接種を始めることを決定した。接種場所として東京都千代田区内と新宿区内の2カ所を確保しており、今後増やす。対象はKDDIの全社員約1万1千人。グループ社員にも対象を拡大する方針だ。

 またパナソニックや旅行大手のJTB、アイリスオーヤマ(本社・仙台市)も職場接種を始める方針。パナソニックは拠点がある大阪府や首都圏、滋賀県、福岡県で接種を実施するという。

 ただ、職場接種をめぐっては費用負担やワクチンの保管に必要な冷蔵庫の確保など課題も多い。経済同友会の桜田代表幹事は首相との面会に先立つ記者会見で、課題の解消に向けた取り組みを「政府に強く要請していきたい」と話した。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus