国内

首相会見全文(4)「次期総裁、素晴らしい方が決まっていくだろう」

 --首相は結果を出すことに全身全霊を挙げてきたと言ったが、歴代最長となった在任中に成し遂げたことの中で政権のレガシー(遺産)だと思われるものは。やり残したこととして、憲法改正、北方領土問題、拉致問題を挙げられたが、後継の首相に託したいことは

 「あの、まずレガシーというお尋ねでございますが、まさにこれは国民の皆さまが、ご判断をいただくのかなと、また、歴史が判断していくのかなと、こう思いますが、7年8カ月前、政権が発足した際には、あの時はまず東北の復興なくして日本の再生なし、東北の復興全力挙げるということを申し上げて、取り組んでまいりました。

 また、経済においては、働きたい人が働くことができる、働く場をつくる、それを大きな政策課題として掲げですね、20年続いたデフレに「3本の矢」で挑み400万人を超えるですね、雇用を作り出すことができました。成長の果実を生かしまして、保育の拡充、また、幼児教育・保育の無償化と行いました。高等教育の無償化も含めてですね、そして、働き方改革や1億総活躍社会に向けて大きく一歩を踏み出すことができたと思ってます。また、外交安全保障におきましては集団的自衛権に係る平和安全法制を制定をいたしました。助け合うことができる同盟は強固なものとなったと思います。米国の大統領の広島訪問がその中で実現できたのでございますが、こうした日米同盟を基軸として、地球儀を俯瞰(ふかん)する外交を展開する中において、例えばTPP、あるいは日EUのEPA、日米の貿易交渉もそうですが、日本が中心となって自由で公正な経済圏を作り出すことができたと思っております。これも全て、国政選挙のたびに、力強い信任を与えていただいた国民の皆さまのおかげでございまして、心から感謝申し上げたいと思います。同時に今、あの、ご質問いただいた拉致問題、あるいは日露平和条約の問題、そして憲法改正、どれも大変大きな課題であります。歴代の政権が挑んできた課題であります。残念ながら、それぞれ、この課題が残った。痛恨の極みでありますが、どれも自由民主党として全力で取り組んでいくということを約束している課題、政権としてだけではなくて、党としてもお約束をしている課題でございますから、次の新たな強力な体制でしっかりと取り組んでいただくことを期待しています。

 --次期政権に望むこと具体的に。後継候補といわれている方々、例えば岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長、菅義偉官房長官らの評価は

 「辞めていく私はあまり注文するべきではないと思いますが、あの、次の方もですね、まず何と言っても今の現状の、このコロナ対策に全力を尽くされることと思います。ウィズコロナ、そしてポストコロナの時代に向けてですね。われわれも今、ビジョンを示しているわけでございますが、そうしたものを共有していただきながら成果を出していただきたいと。新しい日常を作り出す中においてですね、その中でそれぞれの方々が、未来を見据えて進んでいくことができる日本社会を作っていっていただきたいと思っています。

 そして、それぞれ個別的な、個別具体的な名前はあえて挙げませんが、名前の出ておられる方々ですね、それぞれ有望な方々でありますし、私も一緒に内閣において、あるいは党において一緒に働いたことのある方ばかりでございますので、それぞれこの政策を、この、競い合う中においてですね。おそらく素晴らしい方が決まっていくんだろうと期待しています」。

=(5)に続く

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