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「休業補償を」「バランス見て五輪開催」 都知事選、有権者の声 

 18日に告示された東京都知事選。新型コロナウイルス対策や来年に延期された東京五輪・パラリンピックなどの課題に対して、有権者は何を求めるのか。一票に託す都民の声を聞いた。

 コロナ対策

 緊急事態宣言が解除された後も、都内の感染者数は予断を許さない状況が続く。世田谷区の環境設備会社嘱託社員、佐々木毅さん(74)は、「自粛ばかり求めるが、補償もしないで自粛はあり得ない。知り合いの運送会社は仕事が止まり、損失を受けた。五輪を中止して費用を補償に当ててほしい」と訴えた。

 新宿区の会社員、西垣裕介さん(33)は「早く通常の経済活動に戻してほしいが、歌舞伎町など夜の街が危険なのであればしっかりと休業補償をした上で営業自粛をさせてほしい」と主張した。

 東京五輪

 東京五輪の開催を望む声は多い一方で、通常通りの開催は困難との見方も強い。江戸川区の大学2年、中山若菜さん(19)は「状況次第で再延期してでもやってもらいたいし、観戦したい」と期待する。

 一方で、大学2年の長友大和さん(19)は「観戦したいとは思うが、世界規模でコロナが収束しない限りは開催してほしくない」と慎重な意見を述べた。足立区の主婦、大谷かおりさん(47)も「子供に五輪を見せてあげたいと思うが、一律に中止や必ず開催ではなく、バランスを見て決定してほしい」と語った。

 防災、子育て

 新型コロナや五輪以外にも防災や待機児童など、首都・東京の抱える課題は多い。世田谷区の会社員、篠原里帆さん(28)は「地震や水害ももちろんだが、近年は雪が降っただけでパニックが発生しているので、抑えてほしい。もっと女性が活躍しやすい社会にしてほしい」と希望を託した。

 武蔵野市の主婦、佐藤麻衣子さん(35)は都内でも23区とそれ以外の地域では大きな格差があると感じており、「多摩地区などの利便性を高めてほしい」と強調した。足立区の会社員、大槻泰永さん(59)は「コロナをきっかけに格差が広がるのではなく、庶民がもっと穏やかに過ごせるような施策を行ってほしい」と要望。西東京市の主婦、大倉由紀子さん(82)も「発展も大事だが、弱者に温かい都政であってほしい」と求めた。

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