国内

首相記者会見全文(3)現金給付「感染リスク避け、郵送やオンラインで」

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 「日々事態が大きく推移する中で、国民の皆さんの健康とくらしを何よりも最優先に、そして国民の皆さんの声にしっかりと耳を傾けながら、常にベストな判断をするよう最善を尽くしていく。その責任をこれからも果たしていく決意であります。1日も早く現金を皆さんのお手元に届けられるように、実施に当たる自治体や関係機関の方々と協力し、政府をあげて全力で取り組んでまいります」

 「リーマン・ショックのとき、全国民一律に配布した定額給付金の際には皆さんに案内をお送りする作業だけで3ケ月もの時間を要しました。そのため今回はスピードを重視するとともに、申請する人が殺到して感染リスクが高まることを避ける観点から、手続きについては市町村の窓口ではなく、郵送やオンラインによることにしたいと考えています」

 「緊急事態宣言が拡大することにより、全国の観光業、飲食業の皆さん、イベントに携わる方々には大変なご苦労をおかけしています。事業者の皆さんへの現金給付も速やかに実施していきます。休業要請を行っている自治体では個別に協力金をお配りする動きもありますが、国として休業要請した、そして休業要請に応じた方々のみならず、今回の感染症で売り上げが減少した事業者の皆さんを全国的に幅広く支援してまいります」

 「中小法人は200万円、フリーランスを含む個人事業者の皆さんには100万円を上限に国として現金給付を行ってまいります。また、納税時期が迫っている皆さんも多いと思いますが、納税や社会保険料の納付を猶予することで、手元資金を事業継続に活用していただけるようにします。この困難な中にあって、本当に歯を食いしばって頑張っておられる皆さま。必死に前を向いて取り組んでおられる皆さんを政府はあらゆる手を尽くして支援してまいります。皆さんの努力は決して無駄にしません。共にこの緊急事態を乗り越えてまいりましょう」

 「このところ相次いで、病院内でのクラスター(感染者集団)発生、院内感染が報告され、事態を大変憂慮しております。すべての医師、看護師、看護助手、そして病院スタッフの皆さん、臨床検査技師の皆さん、さらには保健所の皆さん。こうした皆さんこそが今最前線にあって、感染リスクと背中合わせの過酷な環境でウイルスとの戦いに臨んでくださっています。この現実に立ち向かうため、国として、自治体と連携し、感染予防に必要な医療防護具を1つでも多く、現場にお届けします。医療用ガウンや高機能マスクなどを、産業界の全面的な協力を得て調達いたします」

 「今週から初診も含めたオンライン診療を先行的に解禁しました。院内感染のリスクを減らすためにも、全ての皆さんや、まさに全ての皆さんに、電話やオンラインでの診療を積極的にご活用いただきたいと思います。各地の医師会の協力も得て、検査センターを設置します。かかりつけ医の皆さんが必要と判断した場合には、直接、このセンターで検体を採取し、民間検査機関に送ることで、保健所などの負担を軽減してまいります」

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