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首相記者会見全文(2)10万円一律給付「国民とともに乗り越えていく思いで決断」

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 「昨日、緊急事態宣言の区域を7都府県にとどまることなく、日本全国へと拡大することといたしました。(基本的対処方針等諮問委員会の)尾身茂会長をはじめ、諮問委の専門家の皆さんから賛同をいただき、政府対策本部において決定したものです。足元では全国各地で、クラスターといわれる集団感染が確認されるようになっています。これについては3月の3連休における緩み、都市部から地方への人の移動が全国に感染を拡大させた可能性があるというのが、専門家の皆さまの分析です」

 「また、東京都や大阪府など7都府県ではすでに知事による休業要請などが進む中で、一部に『コロナ疎開』と呼ばれるような外の地域への人の動きが見られるとの指摘があります。まもなく、ゴールデンウイークを迎えますが、感染者が多い都市部から地方へ人の流れが生まれるようなことは絶対に避けなければならない。それは最も恐れるべき事態である『全国的かつ急速な蔓延(まんえん)』を確実に引き起こすことになります」

 「先週の記者会見でも申し上げましたが、地方には重症化リスクが高いといわれる高齢者の方々がたくさんいらっしゃいます。その感染リスクが高まれば、地域医療に大きな負担となり、ひいては、国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがあります。こうした事態を避けるため、大型連休に先立ち、それぞれの地域で観光施設への休業要請も必要となるでしょう。人の流れを、人の流入を防ぐため、各地域が所要の緊急事態措置を講じることができるよう今般緊急事態宣言の対象を全国に拡大することとしました」

 「そのため、期間についてはこれまで同様、ゴールデンウイークが終わる5月6日までといたします。あと20日間、日本全体が一丸となって、このウイルスとの戦いを戦い抜いていく。全国の都道府県と手を携えて、皆さんの健康と命を守るため、あらゆる手段を尽くしていきたいと考えています」

 「今回、緊急事態宣言を全国に広げ、全ての国民の皆さまにご協力をお願いします。感染症の影響が長引き、全ての国民の皆さまが、厳しい状況におかれています。長期戦も予想される中で、ウイルスとの戦いを乗り切るためには、何よりも、国民の皆さまとの一体感が大切です。国民の皆さまとともに乗り越えていく。その思いで、全国全ての国民の皆さまを対象に、一律に1人当たり10万円の給付を行うことを決断いたしました」

 「収入が著しく減少し、厳しい状況にあるご家庭に限って、1世帯当たり30万円を給付する措置を予定しておりましたが、国民の皆さまから寄せられたさまざまな声、与野党の皆さまの声も踏まえまして、さらに給付対象を拡大することといたしました」

 「これに伴って、現金給付の総額もこれまでの6兆円から、14兆円を上回る規模へと大幅に拡大することとなります。令和2年度補正予算案の編成をやり直すこととなるため、さらに1週間程度の時間を要することとなりますが、速やかな国会成立に向けてご協力をお願いしたいと思います」

 「ここに至ったプロセスにおいて、混乱を招いてしまったことについては、私自身の責任であり、国民の皆さまに心からおわびを申し上げたいと思います」

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