海外情勢

ミャンマー、日本語学校が大盛況 夢は日系企業就職や「特定技能」取得 (2/2ページ)

 校名に「介護」とあるように、卒業後は介護職種技能実習生として日本で実習することを目的に運営されている。17年春に開校し、これまでに内定者も含め約70人の日本行きを実現させた。スマートフォンのテレビ電話機能を使って、教え子と会話するのが佐藤さんの日課だ。生活には困っていないか、日本には慣れたか。都会に出たわが子を案ずる父親の姿が重なった。

 ここで教える教師のララさんも同校の卒業生。日本語を教えるほか看護師の資格も持っていることから、介護実習の授業も受け持っている。血圧の測り方、入浴の仕方、車いすの操作方法などを後輩の生徒たちに教える。「生徒たちの夢が少しでもかなうことができれば」と話した。

 同校では毎朝8時過ぎから朝礼を行っている。全員でラジオ体操をした後は、佐藤さんが一日の訓示を行い、目標に向けて頑張ろうと拳を上げる。ここでも日本行きを目指す若者たちの表情は真剣そのものだ。そして、その合間に見せる、はにかみながらの日本語のあいさつに優しさと生真面目さを感じた。(在バンコクジャーナリスト・小堀晋一)

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