海外情勢

対米低迷、一帯一路に活路 国内最大の貿易商談会開幕

 中国最大の貿易商談会「広州交易会」がこのほど、広東省広州市で開幕した。米中貿易摩擦で主力の対米貿易が輸出・輸入ともに低迷しており、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」の沿線国家との関係強化で打開を図る構えだ。

 今回が第126回で、参加企業は2万5000社以上という。会場には自動車部品や加工機械、家電企業などの出展ブースが軒を連ね、世界各国のバイヤーらが熱心に見入っていた。

 車の空調部品などを手掛ける浙江省寧波市の業者の男性は「米国関連は制裁関税の影響が厳しく利益が落ちている。中東方面の拡大に期待したい」と話した。

 広州交易会の徐兵報道官は、開幕に先立つ記者会見で「保護主義の拡大で、わが国の貿易は複雑で厳しい情勢にある」と危機感を隠さず、一帯一路での市場開拓が「重要目標だ」と強調した。中国企業が主体の商談会だが、トルコの家電企業などの出展も目立った。

 中国の1~9月の対米貿易総額は前年同期比14.8%減と落ち込み、世界全体との貿易額も2.4%減少している。

 広州交易会は半年ごとに開かれ、今回は11月4日まで3段階に分けて開催される。(広州 共同)

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