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フィリピン訪れる日本人、初の60万人超 改善する治安の影で増える問題 (1/3ページ)

 ドゥテルテ大統領就任で治安改善 観光面で好影響

 2018年、フィリピンを訪れた日本人は63万人と過去最高を更新した。フィリピン観光省は、西内ひろさんとラブリさんを観光大使として2022年には日本人観光客を180万人にすることを目指しPRを強化している。

 日本人訪問者増加を受けて「ジェットスター航空」や「セブパシフィック航空」などLCC各社が日本からの直行便を新規就航させるなど観光面で盛り上がりを見せている。

 日本人が増加している大きな要因は、アジア最悪と言われてきたフィリピンの治安が大きく改善したことが大きい。治安がよくなったことで観光客が増えただけでなく、これまでひどすぎる治安が足かせとなっていた海外からの投資も増え始めているのだ。

 治安が改善したのは言うまでもなく、2016年6月30日に就任したドゥテルテ大統領になってからだ。ドゥテルテ大統領は、就任後、過激とも言える麻薬の売人やマフィア殲滅作戦を実施し、その強権から人権無視などの非難が海外から出ていることは日本でも報じられている。

 それでも国内での高い支持率を維持し、今年5月13日の中間選挙でもドゥテルテ大統領派が圧勝したのは、フィリピン国民が治安改善を求めていることに他ならないからだろう。銃社会フィリピンは、拳銃事件が頻発するなど日常生活の中で銃を目にするアジア唯一の国だった。

 フィリピン国家警察発表によると、ドゥテルテ大統領就任から半年ほどだったが、2016年の犯罪件数は14パーセント減、殺人など凶悪犯罪は30パーセント減。翌17年は犯罪件数11パーセント減、凶悪犯罪23パーセント減となっており、犯罪減の傾向は現在も続く。

 この変化は、著者のように年数回の短期滞在で訪れるような者でも感じることができる。

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