【総合取引所】JPXと東商取が統合合意 世界の投資マネー呼び込み (2/2ページ)

経営統合で基本合意し記者会見する日本取引所グループの清田瞭CEO(中央)、東京商品取引所の浜田隆道社長(右)ら=28日午後、東京・日本橋兜町の東京証券取引所
経営統合で基本合意し記者会見する日本取引所グループの清田瞭CEO(中央)、東京商品取引所の浜田隆道社長(右)ら=28日午後、東京・日本橋兜町の東京証券取引所【拡大】

 焦点になっていた原油などエネルギー関連は当面、東商取に残す。未上場の電力・液化天然ガス(LNG)は東商取で上場を目指す。東商取は28日、経済産業省と農林水産省に対し、電力先物の試験上場認可を申請。原油先物などと一体で取引できる「総合エネルギー市場」の創設を目指す。

 東商取は3期連続の最終赤字に陥っている。浜田隆道社長は「総合エネルギー市場を目指す上で、JPX傘下の信用力を持つメリットは大きい」と説明した。

【用語解説】総合取引所

 さまざまな金融商品を一元的に取り扱う取引所。海外には先行事例がある。日本の場合、現物の株式や上場投資信託(ETF)は東京証券取引所、株価指数や国債の先物は大阪取引所、商品分野は東京商品取引所で取引されている。法規制や監督官庁が異なり、分断された状態が続く。