中国の経済成長率目標引き下げ、日本に悪影響も (2/2ページ)

中国全人代に臨む習近平国家主席(手前左)と李克強首相=5日、北京の人民大会堂(共同)
中国全人代に臨む習近平国家主席(手前左)と李克強首相=5日、北京の人民大会堂(共同)【拡大】

 日本の対アジア輸出は足元で減り始めており、今年1月は13%減の2兆9109億円と3カ月連続でマイナスに。市場からは「中国経済減速の影響が及んできた」との声が出ている。輸出の減少が続けば、日本国内での企業の生産や設備投資が減り、業績不振や賃上げの鈍化、引いては消費低迷につながりうる。

 また、外務省によると、17年10月時点の日系企業のアジアの拠点数は5万2860で、全海外拠点数の7割。アジア経済の低迷は進出企業の業績不振につながり、設備投資や賃上げの下押し要因となる。中国を起点とする経済悪化の連鎖は想定以上に規模が大きく、戦後最長ペースで続く日本の景気回復基調にも水を差しかねない。(山口暢彦)