調査会社レコフによると、30年に行われた国内企業による海外企業のM&A(企業の合併・買収)は777件で、前年比15.6%増加。26年以来、5年連続で最多を更新した。市場関係者は今後もこの傾向は続くと予想する。
ただ、企業の海外進出が増えればそれだけ世界経済の影響も受けやすくなる。米中が貿易問題で対立する中では「これまで以上に世界経済の動向には注視が必要」(同関係者)となる。
訪日外国人旅行者が国内で使う金額から、日本人が海外で支払う金額を差し引いた旅行収支も訪日客の増加で増えており、11月としては過去最高の1723億円の黒字となった。こちらも中国などの景気が冷え込めば訪日客は減少するとみられ、世界経済減速の影響は広範囲に及びそうだ。(蕎麦谷里志)