政府、遺伝子治療の実用化を推進 研究支援や規制緩和 (2/2ページ)

 文科省は遅れを取り戻すため、日本医療研究開発機構(AMED)を通じて、病気の治療のために正常な遺伝子を体内に運び込んだり、導入した遺伝子によって細胞の機能を高めたりする技術の研究を支援。遺伝子を自由に改変できるため、次世代の技術と期待されるゲノム編集を用いた研究も対象とする。

 治療の際に遺伝子の運び役となる「ベクター」は、薬とは異なる製造技術や品質管理が求められることから、AMEDを中心に産業化に向けた基盤の整備も検討する。

 厚労省は、治療に当たって必要になる環境影響評価などの法的手続きを簡略化するほか、臨床研究の得られた成果を薬事承認のための申請資料として使えるように規制を緩和。研究成果を迅速に実用化できるようにする。