金融庁の企業会計審議会は5日、監査法人が企業の監査報告書を作成する際に、短文の意見だけでなく重点的にチェックした事項を記載するよう監査基準を改定した。
2021年3月期決算の財務諸表の監査から適用する。東芝など企業の会計不祥事が相次いだことを教訓に、監査の透明性を高めて投資家の信頼を回復する狙い。監査法人は企業の決算書類を精査して監査報告書にまとめているが、現在は「無限定適正意見」「限定付適正意見」「不適正意見」「意見不表明」の4種類から一つを記すだけで、投資家から監査の中身が分かりにくいとの指摘が出ていた。