一方、一部株主からは不満も上がる。コマツは昨年のお土産だった自社ショベルカーのミニカーが好評だったとみられ、今年の廃止に株主から「残念」との声が出たという。廃止は出席者数にも影響しているもようで、今年から配布をやめた高島屋の5月22日の総会では出席者が約1100人から約460人に減った。
それでもネット議決権行使など環境整備も進む中、今後もお土産廃止は拡大しそうだ。三井住友信託銀行証券代行コンサルティング部の斎藤誠部長は「日本企業でも『お土産を渡さない』という対応が“禁じ手”ではなくなってきた」とみている。(佐久間修志)