【ニュースレビュー】6.10~16 海外

 ■ベンツ77万台に排ガス不正

 ドイツのショイヤー運輸相は11日、自動車大手ダイムラーが欧州で販売した「メルセデス・ベンツ」のディーゼルエンジン車約77万4000台に、排ガス浄化機能を不正に操作する違法ソフトを搭載していたと発表、リコール(回収・無償修理)を命じる方針も明らかにした。

 ■米朝首脳会談、完全非核化を約束

 トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は12日、シンガポールで会談した。米朝首脳会談は史上初。両首脳は「シンガポール共同声明」に署名。トランプ氏は「北朝鮮の安全を確約」し、事実上の体制保証をした。正恩氏は「朝鮮半島の完全非核化」を約束した。

 ■米ゲーム見本市「E3」開幕

 世界最大級のゲーム見本市「E3」が12日、米ロサンゼルスで開幕、200社超の企業が出展。任天堂は、ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けに対戦ゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズの新作を12月に発売すると発表、会場にゲーム体験コーナーを設けた。

 ■フォックス争奪戦の様相

 米メディア・娯楽大手コムキャストは13日、米メディア大手21世紀フォックスに対し、娯楽部門を650億ドル(約7兆1900億円)で買収すると提案した。米ウォルト・ディズニーが524億ドルで同じ部門の買収に合意しており、争奪戦に発展する可能性が高まった。

 ■米、3カ月ぶり利上げ

 米連邦準備制度理事会(FRB)は13日、約3カ月ぶりに利上げを決めた。主要政策金利の上限はリーマン・ショック直後だった2008年10月以来、約9年8カ月ぶりに2%に到達する。FRBは景気判断を「堅調」に上方修正、年内にさらに2回の利上げを見込んでいるとした。

 ■欧州中銀、量的緩和を年内で終了

 欧州中央銀行(ECB)は14日、ユーロ圏の金融政策を話し合う理事会を開き、量的金融緩和政策を段階的に縮小し、年内で終了することを決めた。ECBは声明で、政策金利については「少なくとも2019年夏まで現在の水準に据え置く」と表明した。

 ■AT&T、ワーナー買収手続き完了

 米通信大手AT&Tは14日、米メディア・娯楽大手タイム・ワーナーの買収手続きが完了したと発表、巨大メディア企業が誕生した。米連邦地裁が12日、競争が阻害されるとして差し止めを求めた司法省の訴えを退け、AT&Tによる買収計画を容認する判断を示していた。

 ■米大統領、対中制裁を承認

 トランプ米大統領は14日、知的財産権の侵害を理由とする中国への制裁発動に向け、25%の追加関税の対象とする中国製品の最終リストを承認した。米国が実際に制裁を発動した場合、中国は米国から輸入する大豆や自動車などに25%の追加関税を課す報復に打って出る構えだ。