集合写真に納まる(左から)EUのトゥスク大統領、メイ英首相、メルケル独首相、トランプ米大統領、カナダのトルドー首相、マクロン仏大統領、安倍晋三首相、イタリアのコンテ首相、ユンケル欧州委員長=8日、カナダ・シャルルボワ(代表撮影・共同)【拡大】
8日に開幕した先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)では、安倍晋三首相が昨年に続いて北朝鮮問題などで議論を主導した。米国と欧州・カナダが激しく対立する気候変動問題や貿易問題でも「裁定役」を務めるなど、存在感を発揮している。
8日夜に行われた安全保障に関する討議の冒頭、議長国カナダのトルドー首相の指名を受けて、口火を切ったのは安倍首相だった。
「昨年のイタリアでのタオルミナ・サミットでは、自分から北朝鮮がこれまでに幾度となく約束を守らなかった経緯を説明した。その後、情勢は大きく動いた」
タオルミナで安倍首相は、北朝鮮の弾道ミサイルが欧州をも射程に収めるようになったことなど、拡大する北朝鮮の脅威を説明し、「今は対話より圧力が必要だ」と訴えた。その前年も安倍首相の発言を聞いており、タオルミナで「安倍首相が昨年言っていた通りの展開になりましたね」と語っていたのがトルドー氏だった。
110分に及ぶ安全保障に関する討議の半分は北朝鮮問題で、発言したのはほとんどが安倍首相だった。ほかの首脳からは質問が相次ぐなど、同行筋は「完全に安倍首相の独り舞台だった」と振り返る。サミット直前の日米首脳会談で対北朝鮮政策で綿密にすり合わせ、足並みが完全一致していたこともあり、トランプ米大統領も安倍首相の発言に耳を傾けた。
一方、混乱を極めたのが地球温暖化防止のため、温室効果ガスの排出に関する各国の取り組みを決めたパリ協定問題だった。