G20

仮想通貨でマネーロンダリング、“抜け道”塞げるか 各国の協調が課題 (1/2ページ)

 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、仮想通貨を使ったマネーロンダリング(資金洗浄)について、国際基準を定める金融活動作業部会(FATF)に対策強化を求めることなどで一致したが、課題は各国が協調できるかだ。仮想通貨は国境を超えて取引されるため、規制が緩い国が一つでもあれば“抜け道”になりかねない。仮想通貨に対する考え方が異なる中、犯罪抑止に向けて各国の足並みをそろえるのは時間がかかりそうだ。

 「仮想通貨のマネロン対策で最も重要なのが交換所での本人確認だ」。ある捜査関係者はそう強調する。仮想通貨はブロックチェーン(分散台帳)という技術の上で成り立っており、取引がすべて記録されているという特徴がある。そのため、一般的には仮想通貨が取引された口座を追跡し続けることは可能だ。

 しかし弱点もある。口座の所有者は特定できないようになっており、現金を仮想通貨に換える際に、交換所が身元を確認しておくことが犯罪防止には不可欠だ。

 FATFも2015年に交換所の本人確認や疑わしい取引の届け出などの義務化を促す指針を公表。指針を受け、日本では昨年4月に資金決済法が改正され、仮想通貨交換業者に登録制が導入され、口座開設時の本人確認などが義務付けられた。

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