麻生太郎財務相が、アルゼンチンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を欠席した。学校法人「森友学園」に関する決裁文書改(かい)竄(ざん)問題への対応を優先したためで、日本の成長戦略や構造改革の進(しん)捗(ちょく)状況をアピールできず、政策運営にも影響が及んだ形だ。
麻生氏のG20欠席で、各国財務相との2国間会談はできなかった。麻生氏は財務省を率いるだけでなく、日米経済対話の日本側トップも務めている。今回のG20では、鉄鋼の輸入制限など米国の保護主義的な通商政策が主要議題となったが、日本を輸入制限の適用除外とするよう米国に直接働き掛ける機会を逸した。