【米輸入制限】EUが25%の報復関税検討 リーバイス、ハーレー、バーボン対象か

 【ベルリン=宮下日出男】ロイター通信は2日、欧州連合(EU)が米国の鉄鋼とアルミニウムへの輸入制限を発動し、EUにも影響が出た場合の対抗措置として、米国からの輸入品総額28億ユーロ(約3600億円)相当に対し、25%の報復関税をかけることを検討していると報じた。複数のEU筋の話として伝えた。

 複数のドイツ・メディアはEUが報復関税を課す対象の一部として、米有名ジーンズ・ブランド「リーバイス」や米バイク大手ハーレーダビットソンの製品のほか、米国産バーボン・ウイスキーが検討されているとも伝えた。

 EUのユンケル欧州委員長は同日、独メディアに対し、「貿易戦争との言葉は口にしたくない」と述べつつも、欧州の雇用を守るため「手段をとらねばならない」と語った。

 別の欧州委員会幹部によると、米国側が輸入制限を発動すれば、EUは日本やカナダ、トルコといった国々と連携し、世界貿易機関(WTO)に提訴する可能性もあるとしている。