金融庁の森信親長官は7日、ニューヨークで機関投資家らを対象に講演し「世界的に株価の変動幅が大きくなっているが、日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は強く、日本株にはまだ魅力がある」と述べ、相場の乱調が続く中、日本株への積極的な投資を呼び掛けた。
森氏は日本経済の一段の成長には企業の生産性の向上が欠かせないと指摘し、足利銀行(宇都宮市)が主導した地域活性化の事例を紹介。「かつて鬼怒川温泉のホテルは大半が赤字だったが、仕入れの共同化による経費削減などに取り組み、10年間で売り上げがほぼ2倍になるなど生産性が向上した」と述べ「銀行に求められているのはソリューション(解決策)の提供だ」と強調した。(ニューヨーク 共同)