日欧EPA閣僚級協議継続 チーズなど農産物で歩み寄れるか焦点

協議の前に、握手を交わす山本有二農林水産相とホーガン欧州委員(農業・農村開発担当)=1日午前、東京都港区(代表撮影)
協議の前に、握手を交わす山本有二農林水産相とホーガン欧州委員(農業・農村開発担当)=1日午前、東京都港区(代表撮影)【拡大】

 日本と欧州連合(EU)は1日午前、経済連携協定(EPA)交渉をめぐる2日目の閣僚協議を東京都内で始めた。7月6日に開く予定の日欧首脳会談での大枠合意に向け、意見の隔たりの大きいチーズなど欧州産農産品や日本車の関税削減・撤廃で双方が歩み寄れるかが最大の焦点となる。

 「始まる前に1対1で。その後、スタッフを含めて話し合いをしましょう」

 協議は山本有二農林水産相とEUのホーガン欧州委員(農業・農村開発担当)の個別会談から始まったが、ホーガン氏が山本氏のあいさつの途中で事務方を退出させた折衝を要求。緊迫した雰囲気が広がった。

 その後、岸田文雄外相とマルムストローム欧州委員(通商担当)を加えた4人で協議。交渉は断続的に1日夜まで続く予定だ。

 懸案の関税分野で最も対立しているのはチーズだ。日本が最大29・8%を課しているナチュラルチーズの関税撤廃をEUが強く求めている。ワインや豚肉、チョコレートなどの菓子類、木材の市場開放でも厳しい交渉が続いている。

 日欧は関税だけでなく、政府調達といった難航分野でも妥協点を探り、EPAの政治決着を目指す。

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