水産庁は4月中に、クロマグロにも総漁獲可能量(TAC)制度を適用する政令改正を行い、罰則を強化する。18年以降は上限を超えて漁を続けた漁業者に3年以下の懲役、200万円以下の罰金を科す。
太平洋クロマグロをめぐって、昨年、三重県で割り当て量を超えて漁獲される違反があったほか、各地で、許可のない漁業者による違法操業や漁獲量の申告漏れなど、不正が相次いだ。
年末のWCPFC総会に向け、課題を整理する小委員会が8月に開催される。水産庁幹部は「間違いなく、日本の責任が論点になる」と警戒感をあらわにする。太平洋クロマグロの漁獲量、消費量ともに最大の日本には、世界から資源管理の責任を問う声が集中することは必至だ。(高木克聡)