トランプ米政権がシリアをミサイル攻撃したのを受け、北朝鮮は自国への先制攻撃の可能性も排除できないとみて警戒を強めているとみられる。一方、核を手放せば攻撃のハードルが下がると判断し、核・ミサイル開発への執着をさらに強めそうだ。
北朝鮮は、リビアのカダフィ政権が崩壊したのは核開発を断念したためだとし、核放棄に応じない姿勢を強調してきた。朝鮮労働党機関紙、労働新聞は3月中旬「軍事力強化の道を放棄したリビアにもたらされたのは弱小国の悲哀と内戦だけだった」と指摘、核強化の必要性を訴えた。
北朝鮮への軍事力行使も排除しないとしているトランプ政権がシリア攻撃に踏み切ったことに「相当な衝撃を受けている」(北京の外交筋)とされ、米国を刺激することに慎重にならざるを得ないとみられる。(共同)