米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は12日、著名投資家ジョージ・ソロス氏が、昨年11月の米大統領選でトランプ氏勝利後の株式相場急騰を読み損ね、10億ドル(約1140億円)近い損失を出したと報じた。関係者の話としている。
大統領選で大方の市場関係者はクリントン氏の勝利を予想したが外した。さらにトランプ氏が勝利した場合、米株価は急落すると予測されたが、実際は経済政策への期待から急伸した。想定外の展開が重なりソロス氏は「神通力」を発揮できなかったようだ。同氏はクリントン氏の大口献金者としても知られる。
同紙によると、ソロス氏は11月まで株式投資に慎重で、トランプ氏が勝利した直後は一層、下げ相場を見込むようになった。ただ、昨年末には投資方針を変更し、損失の拡大を防いだという。ソロス氏は昨年半ばに、慈善事業から投資の第一線に復帰したと伝えられた。(共同)