欧州連合(EU)欧州委員会は20日、米交流サイト大手フェイスブック(FB)が通信アプリ提供の「ワッツアップ」買収の審査過程で「不正確あるいは誤解を招く情報」を示し、EU競争法(日本の独占禁止法に相当)に違反した疑いがあるとして、FBに異議告知書を送ったと発表した。
欧州委は来年1月末までの返答を要請。容疑が確定すれば、売り上げの1%相当の制裁金を科す可能性もある。2014年に認可された買収そのものには影響しない。
欧州委によると、FBはワッツアップとFBの間で利用者の個人情報を自動的に共有することは事実上できないとしていたが、ワッツアップは今年8月、FBの個人情報を一部共有すると発表。告知書で欧州委は14年の段階で自動共有の「技術的可能性が存在した」との暫定見解を示した。(共同)