【激震・朴政権】朴槿恵氏の「犯罪」立証へ “お家事情”から崔順実氏に狙い撃ちされたロッテ、サムスン (1/2ページ)

 韓国検察は23、24日、韓国ロッテグループとサムスングループの中枢部門を家宅捜索した。朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人、崔順実(チェ・スンシル)被告が実質支配した財団への出資をめぐり、朴氏の直接の関与を立証するためとみられる。韓国を代表する2つの財閥は、それぞれの“お家事情”から崔被告らに「金づる」として狙い撃ちされた疑惑が浮上している。

 「ロッテが75億ウォン(約7億2000万円)を負担することになったので進捗(しんちょく)状況を取りまとめるように」。崔被告らの起訴状によると、朴氏は今年3月、職権乱用罪などで起訴された前大統領府首席秘書官の安鍾範(アン・ジョンボム)被告にこう指示したという。

 朴氏がロッテの重光昭夫(韓国名・辛東彬=シン・ドンピン)会長と面談した直後で、検察は面談でどのような話が行われたのかに強い関心を示す。

 ロッテ側は既に45億ウォンを供出しており、社内で減額を求める意見が出たが、当時の李仁源(イ・インウォン)副会長は「余計なことをいわずに全額払う方がいい」と押し切り、財団に70億ウォンが送金された。

 重光氏は、兄との経営権争いの最中で「弱み」につけ込まれたとの見方がある。ただ、不可解にも5月下旬には全額が返金された。検察が裏金疑惑でロッテへの強制捜査に踏み切る直前で、捜査の波及を恐れた崔被告側が追加要求をもみ消そうとした可能性がある。捜査情報が事前に漏れた疑いも持たれている。