石原伸晃TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)担当相は22日午前の閣議後会見で、米次期大統領のドナルド・トランプ氏が21日の動画メッセージで、就任初日にTPPを離脱する考えを改めて明らかにしたことに関し「ひるむべきではない」「立ち止まることはできない」と述べ、米国の決定にかかわらず、TPP発効に向けた国内手続きに全力を尽くすとの考えを示した。
石原氏は、トランプ氏の当選などを通じて「世界的に、保護主義や孤立主義の動きが垣間見られる」と指摘。「戦後日本の発展を考えたとき、『自由貿易』『ブロック経済と対峙』は、どんな状況になろうと日本国の運営上、必要だ」と強調した。
その上で、ペルーで開かれたTPP首脳会議で、各国が国内手続きを進める重要性を確認したことを踏まえ「日本主導で(発効の)機運を高める姿勢をいま止めると、(TPPは)間違いなく漂流する」と説明。今国会で承認案と関連法案が成立するよう「(参院で)丁寧に説明していく」と述べた。