米国への留学試験で不正横行する韓国 縁故主義社会から「永遠に離れたい」学生たち (1/2ページ)

 韓国の若者が、一部の不心得者のせいで将来への不安を募らせている。米国留学を希望する学生のために韓国内で実施される適性試験で不正が横行、米国の実施主体が会場を減らし監視体制を強化すると通告したのだ。米国で韓国学生の評判が悪くなると、本番の入試でも不利になりかねない。朴槿恵政権への民間人の介入が明らかになった「崔順実ゲート事件」で、韓国の縁故主義を改めて見せつけられた若者たち。新天地はどこに?

ブローカーも暗躍

 「非常な努力や正直な学生をないがしろにするような犯罪行為をこれ以上放っておけない」

 米国の大学進学適性試験「ACT」の実施主体は11月4日、声明を出し「(来年1月の)韓国でのテストは1カ所だけで実施し、ACTのスタッフが直接監督する」ことを同国の学生らに通告した。

 これまで試験は20カ所以上の会場で行われてきた。ACTは不正防止に取り組んできたとするが、成果は乏しかったようだ。今年6月には、不正がないと判断できなかった韓国と香港での試験が中止に追い込まれたと説明した。

 朝鮮日報(日本語電子版)によると、不正には「元塾講師の専門ブローカー」といった人物が加担。ACT関係者のもとに「数千万ウォン(1千万ウォン=約90万円)の謝礼を払うから問題を見せてほしいと近づいてきたことがある」という。不正はビジネスとして回っているようだ。

韓国メディア「若者に虚脱感…『韓国を永遠に離れたい』」