全国農業協同組合連合会(JA全農)と農林中央金庫(農林中金)は7日、英国の食品卸SFGホールディングスを買収したと発表した。国産農産物の流通ルートを確保することで輸出拡大を目指す。全農や農林中金が海外の流通会社を買収するのは初めて。
政府、与党から全農改革を求める声が相次いでいることも後押しになったとみられる。
買収したSFGは、傘下の輸入・卸会社が英国やアイルランドの飲食店や小売店などに食材を販売しており、2016年5月期の売上高は約70億円。全農が90%、農林中金が10%の持ち分で全株式を取得した。買収金額は非公表としている。
全農は海外での和食ブームも追い風に農産物の輸出拡大を図っている。
飲食店や小売店などへの販路拡大の取り組みを続けているほか、昨年にはロンドンに和食の直営レストランをオープンするなどしている。