国土交通省がANAホールディングス(HD)と日本航空に対し、離島などを結ぶ地域航空会社の統合を検討するよう求めたことが分かった。利用客の減少などで多くの会社の経営が厳しいためで、燃料の調達や機体の整備などの共同化を通じコストを削減し、事業を維持する狙いがある。国交省は地元自治体の意見も聞き来年夏までに統合計画をまとめたい意向だが、ANAHDと日航は慎重に検討するもようだ。
統合を検討するのは北海道エアシステム(札幌市)、ANAウイングス(東京都)、オリエンタルエアブリッジ(長崎県大村市)、天草エアライン(熊本県天草市)、日本エアコミューター(鹿児島県霧島市)の5社。各社はそれぞれANAHDや日航と資本や業務の提携関係がある。
国交省では、経営規模のより大きな会社が小さな会社を合併したり、地域航空会社を傘下に収める持ち株会社を設立したりする案などが浮上している。