政府は28日、国内総生産(GDP)など政府が算出する経済統計の精度向上に向けた有識者研究会の初会合を開き、企業が保有する膨大な情報(ビッグデータ)の活用などについて、議論を始めた。12月までに提言をまとめ、経済財政諮問会議に報告する。提言を踏まえ、関係省庁は統計精度の改善を図る。
研究会はビッグデータ活用のほか、単身者・高齢者世帯の増加による消費動向の変化や、インターネットの普及に伴う新サービスの規模などの把握についても議論を進める。GDP統計の基礎となる各種経済統計を、どう改良すべきかについても話し合う。
座長には、諮問会議の民間議員である学習院大の伊藤元重教授が就任。日銀OBの経済学者や民間エコノミストらもメンバーに加わった。政府統計に関しては、景気の実態を正確に反映していないとの批判が出ていた。