小学校で超プログラマー育成 「顕著な才能」伸ばし日本のIT人材強化 (3/3ページ)

プログラミング教育の実証授業を視察する高市早苗総務相=23日、東京都小金井市の市立前原小学校
プログラミング教育の実証授業を視察する高市早苗総務相=23日、東京都小金井市の市立前原小学校【拡大】

 地方波及に課題

 課題は地域間格差。プログラミング教育を課外で学べる場所は首都圏などに集中しているからだ。高市総務相は23日の視察後、「実証モデルによるノウハウを、教員の方に伝えていくことが重要だ」と述べた。総務省は、来年7月ごろから地方での出前講座を本格化する方針。タブレットや無線通信用のルーターなどをキャラバン車に詰め込んで全国をまわる。この中で、実証授業の教員が先行事例で得た知見を伝えることも検討する。

 民間企業による独自の取り組みも進んでいる。中学・高校生向けにプログラミング教育を行うベンチャー企業のライフイズテック(東京)は、ネットで学べるサイト「MOZER(マザー)」を6月に立ち上げた。登場するキャラクターの悩みを聞きながらホームページ作成を学べる無料体験版も提供する。同社はプログラミングの教室を運営しているが都市部が中心で、「地域格差の解決のためにオンラインで学べる状況をつくった」(水野雄介最高経営責任者)という。(高橋寛次)