【高論卓説】スマホ決済、急速に進む中国 訪日客増、迫られる日本の対応 (2/3ページ)

2016.8.5 05:00

 また、銀行カードの1枚当たりの平均年間消費決済額が1万106元(同17.7%増、約16万円)となる一方で、同1件当たりの決済額は1894元(同11.7%減)となっている。ネットショッピングの隆盛を反映し、カード1枚当たりの平均年間決済額が増加する一方で、小口の取引でもネットを利用する傾向が広がり、1件当たりの平均決済額が低下している。電子決済におけるモバイル決済業務は、件数で138.4億件(同205.9%増)、金額で108.2兆元(同379.1%増)という急成長を遂げている。

 「LINE」の中国版であるテンセントの「微信」にも電子決済の機能があるがシェアは2割ほどで、これに対し「アリペイ」は7割といわれる。

 電子マネーを使って店頭で支払う場合、スマホに表示した2次元コードをリーダーで読み取るだけだ。2次元コードをスマホでスキャンする方法もあり、こちらは露天商のようなところでも利用可能だ。関連付けた銀行口座からお金を振り込むのも、残金を銀行口座に戻すのもスマホだけの操作ででき、かつ手数料が不要。必要な時に必要な金額だけを「アリペイ」に移せばよい。

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