3日のニューヨーク外国為替市場で円相場は対ドルで急伸し、一時1ドル=107円台前半と、5月上旬以来約1カ月ぶりの円高ドル安水準をつけた。朝方発表された5月の米雇用統計が市場予想を大幅に下回ったことで、米国の追加利上げの時期が後ずれするとの受け止めが広がり、円買いドル売りが優勢となった。
雇用統計の発表前は、円相場は1ドル=108円台後半で推移していた。だが、発表から短時間で一気に1ドル=107円台後半まで1円程度も急上昇し、その後も円高ドル安が進んだ。日米金利差が縮小すると見込んだ投資家が円を買ってドルを売る動きを強めた。
最近は米連邦準備制度理事会(FRB)高官から利上げに前向きな発言が相次ぎ、円相場は今週初めに一時1ドル=111円台半ばまで下落した。一転して円高リスクが再燃した形で、週明け6日の東京株式市場への影響が懸念される。