麻生太郎財務相は29日の閣議後の記者会見で、年明け以降、不安定な動きが続いていた株式市場や為替相場について「落ち着きが戻りつつあるかという感じがする」との認識を示した。
麻生氏は、1月以降に金融市場が動揺したのは世界的にリスク回避の動きが広がったためで、「過剰な反応だった」と指摘した。
日本経済は企業収益が過去最高水準に達するなど、「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)自体は間違いない」と強調。その上で、「引き続き市場の動向を見極めないといけない」と語った。
また午後の参院本会議で可決、成立する見通しの平成28年度予算の執行前倒しについて「今の段階で決めているわけではない」と述べた。前倒しの具体額などは「週明けぐらいになる」との見方を示した。