中国中央人民ラジオ局第1放送「中国の声」の報道番組「新聞縦横」によると、北京市や上海市、山東省青島市などでは企業の有給休暇の導入が難航しており、観光産業に影響を与えている。
これらの都市では国慶節(建国記念日、10月1日)や春節(旧正月)の年2回の大型連休しか長距離旅行ができる時間がないため、この2回の連休に旅行者数が急増、市場のバランスを崩し、交通渋滞や価格の高騰といった問題を引き起こしている。観光客にとっても旅行体験の楽しさが大きく差し引かれ、混雑による危険性も高まる。
データによると、今年2月の春節期間に旅行者が最も多かった風景区は浙江省杭州市の西湖で、300万人余りが訪れた。
その中の一人、王雪さんは、長い休みを取れるのが春節と国慶節しかない。「社会人になって10年余りだが、休めばその分を給与から差し引かれ、有給休暇をもらったことがない。仕事が忙しくて休めないこともある」と語る。